長い歴史のあるエルメス「ケリー」のサイズと特徴について
2021年02月24日
接客していると、意外と多い質問として
「どっちがバーキンで、どっちがケリー?」
があります。現在の仕事に携わっていなければ私自身も分からなかったと思います。
バーキンもケリーも日常で目にする機会は少ない「超」高級品。見分けがつかなくても当然かもしれませんね。
そこで今回ご紹介するのはケリーバッグについてです。
一生モノとしてほしいなと思っている女性や、大切な方にプレゼントを考えている男性、以前ご紹介した「バーキンのサイズ毎の特徴」と合わせて、ぜひお読みください。
エルメス ケリーとは
1935年に誕生したケリーバッグ。
本来の名称は「サック・ア・クロア」でしたが、1950年代半ば、モナコ公妃となった女優グレース・ケリーが愛用していたことから、現在の「ケリー」という名称に変更されたことは有名なエピソードです。
エレガントなバッグとして半世紀以上の長い間、数多くの女性から愛され続けるエルメスの代表的なバッグです。
ケリーのサイズ展開
■ 15センチ~20センチ(ミニミニケリー、ミニケリー)
小ぶりでかわいいサイズ感です。
ストラップを付けてデイリーバッグ。そのままハンドバッグとして披露宴などのパーティーで活躍します。
ただし中に入る量は制限されるので、財布をミニウォレットに変える、必要最低限の所持品だけ入れるなど工夫が必要です。
▼ミニケリー
■ 25センチ~32センチ
日本人の体形にフィットするオススメのサイズです。
小ぶりのサイズ感が好みなら25センチ、収納力を気にするなら32センチを選んでみてはいかがでしょうか。
どのサイズも、カジュアルでもフォーマルでも幅広いシーンで活躍します。
横幅、縦の長さだけを見ると一見、収納力は問題なさそうですがケリーのデザインの特徴として
①台形のデザインで、間口に近づくにつれ横幅は狭まる
②かぶせ蓋を締めないといけない
という特徴があるので、必要以上に所持品を詰め込むのはNGです。
エレガントなケリーは、スマートに身に着けるのをおすすめします。
▼ケリー28㎝(内縫い)
■35センチ以上
手に持った際に大きめの印象を受けるのは36センチ以上のサイズ。
書類を入れるなど、中に入れるアイテムの横幅が30㎝を超えるビジネスシーンなどにオススメです。
また、40センチ以上は旅行用のバッグとして使用される方が多いです。
ケリーバッグの構造
バーキンと比較して、ケリーには大きく2つの特徴があります。
1つめの特徴:付属のショルダーストラップが付いている
ケリーには一部の特殊なデザインを除き、着脱可能なストラップが付属品で付いています。
本来は、肩に掛けるときにストラップを使用しますが、あえて手持ちで少し垂らしながら使う事で、バッグの雰囲気はクラシックな印象から柔らかく変わります。
ただし、ストラップの付け根の金具が革本体に当たることで、表面上の傷の原因になるのであまり不必要に付けないほうがおすすめです。
2つめの特徴:内縫い、外縫いがそれぞれ存在する。ケリーには、同じサイズでも「内縫い」「外縫い」の2種類の構造の違いがあります。
その違いは、バッグ本体の革の淵が「内側に向かって織り込んで縫製されているか」、「外側で貼り合わされるように縫製されているか」の違いです。
▼左:内縫い 右:外縫い
この縫製の違いにより、内縫いは少しカジュアルな装いに、外縫いはフォーマルな印象になります。
ケリー自体はクラシックなデザインなので、カジュアルダウンすることはありませんが、使用するシーンがが会食やパーティーなどフォーマルなシーンが多いかたは「外縫い」を選んでみてもいいかもしれません
また、横幅が同じサイズでも、外縫いの方が内縫いと比較して1㎝長くなります。
1㎝とはいえ見た目の印象は大きく変わってきます。
どちらか迷っている場合は、実際に持ち比べをして自分のイメージにどちらが近いか合わせることがおすすめです。
特殊なレアケリー
長い歴史をもつケリーバッグですが、ある一定の期間でのみ製造販売された非常に希少なケリーバッグが存在します。その一部をご紹介します。
①ケリードール
20年ほど前に製造されたバッグ。そのチャーミングなデザインでその当時も話題になりました。
製造は終了していますが、現在でも人気が高いアイテムで、定価の3倍近いプレミアム価格で流通しています。
②PVC製ケリー
1997年、1998年に開催された「不思議の国、エルメスの旅」展でのみ販売された限定バッグ。こちらも製造は終了しているので、リユースショップなどで手に入れる方法がオススメです。
③ポシェットケリープルシュ ロング
15年ほど前に販売されたムートン素材で製造されたポシェットケリー。
通常のポシェットケリーが横幅20㎝に対し、横幅30㎝と一回り大きい規格になっています。
ムートン素材のケリーバッグも35㎝サイズで製造されていました。
こちらも製造は終了している為、入手は非常に困難です。
現在は中古品でも、当時の国内定価の2~3倍程度の300万以上で流通しています。
最後に
ケリーバッグはエルメスを代表する、長い歴史を持った伝統的なバッグです。
多様なデザイン、サイズ、カラーなどによって、その人気は衰えることなく、いつの時代も数多くの女性にとって「永遠の憧れのバッグ」といえます。
その歴史や特徴を知ることで、よりいっそう、ケリーがもつ魅力に気づかされるのではないでしょうか。
出典:https://www.komehyo.co.jp/brand-note/article/575
「どっちがバーキンで、どっちがケリー?」
があります。現在の仕事に携わっていなければ私自身も分からなかったと思います。
バーキンもケリーも日常で目にする機会は少ない「超」高級品。見分けがつかなくても当然かもしれませんね。
そこで今回ご紹介するのはケリーバッグについてです。
一生モノとしてほしいなと思っている女性や、大切な方にプレゼントを考えている男性、以前ご紹介した「バーキンのサイズ毎の特徴」と合わせて、ぜひお読みください。
エルメス ケリーとは
1935年に誕生したケリーバッグ。
本来の名称は「サック・ア・クロア」でしたが、1950年代半ば、モナコ公妃となった女優グレース・ケリーが愛用していたことから、現在の「ケリー」という名称に変更されたことは有名なエピソードです。
エレガントなバッグとして半世紀以上の長い間、数多くの女性から愛され続けるエルメスの代表的なバッグです。
ケリーのサイズ展開
■ 15センチ~20センチ(ミニミニケリー、ミニケリー)
小ぶりでかわいいサイズ感です。
ストラップを付けてデイリーバッグ。そのままハンドバッグとして披露宴などのパーティーで活躍します。
ただし中に入る量は制限されるので、財布をミニウォレットに変える、必要最低限の所持品だけ入れるなど工夫が必要です。
▼ミニケリー
■ 25センチ~32センチ
日本人の体形にフィットするオススメのサイズです。
小ぶりのサイズ感が好みなら25センチ、収納力を気にするなら32センチを選んでみてはいかがでしょうか。
どのサイズも、カジュアルでもフォーマルでも幅広いシーンで活躍します。
横幅、縦の長さだけを見ると一見、収納力は問題なさそうですがケリーのデザインの特徴として
①台形のデザインで、間口に近づくにつれ横幅は狭まる
②かぶせ蓋を締めないといけない
という特徴があるので、必要以上に所持品を詰め込むのはNGです。
エレガントなケリーは、スマートに身に着けるのをおすすめします。
▼ケリー28㎝(内縫い)
■35センチ以上
手に持った際に大きめの印象を受けるのは36センチ以上のサイズ。
書類を入れるなど、中に入れるアイテムの横幅が30㎝を超えるビジネスシーンなどにオススメです。
また、40センチ以上は旅行用のバッグとして使用される方が多いです。
ケリーバッグの構造
バーキンと比較して、ケリーには大きく2つの特徴があります。
1つめの特徴:付属のショルダーストラップが付いている
ケリーには一部の特殊なデザインを除き、着脱可能なストラップが付属品で付いています。
本来は、肩に掛けるときにストラップを使用しますが、あえて手持ちで少し垂らしながら使う事で、バッグの雰囲気はクラシックな印象から柔らかく変わります。
ただし、ストラップの付け根の金具が革本体に当たることで、表面上の傷の原因になるのであまり不必要に付けないほうがおすすめです。
2つめの特徴:内縫い、外縫いがそれぞれ存在する。ケリーには、同じサイズでも「内縫い」「外縫い」の2種類の構造の違いがあります。
その違いは、バッグ本体の革の淵が「内側に向かって織り込んで縫製されているか」、「外側で貼り合わされるように縫製されているか」の違いです。
▼左:内縫い 右:外縫い
この縫製の違いにより、内縫いは少しカジュアルな装いに、外縫いはフォーマルな印象になります。
ケリー自体はクラシックなデザインなので、カジュアルダウンすることはありませんが、使用するシーンがが会食やパーティーなどフォーマルなシーンが多いかたは「外縫い」を選んでみてもいいかもしれません
また、横幅が同じサイズでも、外縫いの方が内縫いと比較して1㎝長くなります。
1㎝とはいえ見た目の印象は大きく変わってきます。
どちらか迷っている場合は、実際に持ち比べをして自分のイメージにどちらが近いか合わせることがおすすめです。
特殊なレアケリー
長い歴史をもつケリーバッグですが、ある一定の期間でのみ製造販売された非常に希少なケリーバッグが存在します。その一部をご紹介します。
①ケリードール
20年ほど前に製造されたバッグ。そのチャーミングなデザインでその当時も話題になりました。
製造は終了していますが、現在でも人気が高いアイテムで、定価の3倍近いプレミアム価格で流通しています。
②PVC製ケリー
1997年、1998年に開催された「不思議の国、エルメスの旅」展でのみ販売された限定バッグ。こちらも製造は終了しているので、リユースショップなどで手に入れる方法がオススメです。
③ポシェットケリープルシュ ロング
15年ほど前に販売されたムートン素材で製造されたポシェットケリー。
通常のポシェットケリーが横幅20㎝に対し、横幅30㎝と一回り大きい規格になっています。
ムートン素材のケリーバッグも35㎝サイズで製造されていました。
こちらも製造は終了している為、入手は非常に困難です。
現在は中古品でも、当時の国内定価の2~3倍程度の300万以上で流通しています。
最後に
ケリーバッグはエルメスを代表する、長い歴史を持った伝統的なバッグです。
多様なデザイン、サイズ、カラーなどによって、その人気は衰えることなく、いつの時代も数多くの女性にとって「永遠の憧れのバッグ」といえます。
その歴史や特徴を知ることで、よりいっそう、ケリーがもつ魅力に気づかされるのではないでしょうか。
出典:https://www.komehyo.co.jp/brand-note/article/575
Posted by タケダ カツトシ at 16:20│Comments(0)